【永い後日談のネクロニカ】サヴァント　独断と偏見の手駒レビュー

おはこんにちばんは。悶絶屍少女専属ネクロマンサーの平方野雪と申します。

この記事はTRPG「永い後日談のネクロニカ」の敵キャラクター、
「サヴァント」の能力考察記事となります。

ネクロニカのゲームマスター、つまりNC専用データとなっております。
NCではない方には、興醒めの舞台裏ネタバレでございますので、
貴方が「此方側ゲームマスター」ではないと言うのであれば、是非とも
ご退出ブラウザバックいただきますよう、お願い申し上げます。

尤も、貴方の内に昏い火種が燻っているネクロマンサー候補というのであれば…話は別ですが。

ネクロニカって何？という方はこちらをご一読下さい。

【TRPG紹介】永い後日談のネクロニカってどんなルール？システムレビュー

結論から言うとネクロニカは、終末戦争の結果人類が死滅した世界で 目覚めてしまったアンデッド少女となり、人の心を保ち続けるホラーバトルTRPGです。 ・判定は10面ダイスで行い、3つのパートに分かれるシーン制 ・アンデッドの体に少女の心という、他じゃ類を見ないPC ・少女同士で合法的にイチャイチャできる、未練システム ・まるでロボットアクションのような、パーツ＝体力のバトル

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ドール達をいたぶるために用意された、公式に用意された手駒共、
サヴァントについて、平方NCの独断と偏見でレビューする記事です。

ガチ考察ではなく、読み物としての内容重視なレビューなので
良くも悪くも笑い飛ばして頂けると幸いです。

あなたの感性が、あなたのドールにとって一番大事なたからもの　です。
この記事の内容は、あくまでも参考までにしてください。

ルルブ+サプリ知識がある前提なので、手元にご用意しながらお読み下さいね。

NC向け 用語解説

・手駒
　NCの操る敵。あらゆる手段でドール達をいたぶるもの。
　単なる敵以外にも、哀れなドール関係者などを出してやるのも一興。

・悪意
　手駒のパーツの強さの指標。合計値が大まかな手駒の強さとなる。
　パーツ獲得の際のレートであるが、必ずしも戦闘力に直結する訳ではない。

・パーツ
　手駒のパーツは、取付箇所の縛りが存在しない。
　しかし一部、取得不可パーツやスキルなど、禁止パーツも存在する。

・スキル
　ドールのクラスやポジションのスキルも、手駒のパーツとして取り付ける事が可能だ。
　その場合パーツのように扱われ、損傷もするし、破損したら効果は失われる。

・カルマ
　ドール達に与える目標であり餌。アドベンチャーパートやバトルパートに設定する。
　時にはドール個別に与えてやることも可能だ。

・勝利条件
　バトルパートにおける、ドール達の勝利条件。
　手駒の完全解体や、舞台から逃走などシナリオに適切なものを選ぼう。

・ドール
　愛しき舞台の主役達。発注者の嗜好によってその性質は大きく異なる。
　とはいえここの読者のドールは、愛しさの欠片もない殺戮兵器だ。こわ……

・レギオン
　ざぁこ♥賑やかしに最適なエキストラ。一発当てれれば御の字。
　ザコではあるが、ドールの関係者を混ぜたりなど無視させない配置がオススメ。
　
・ホラー
　手駒の主力。ザコからボスクラスまで戦闘力は様々。
　シナリオによって見た目を変えたりすると、臨場感がグッと上がる。

・サヴァント
　ドールを引き立たせる為の造花。ドールと同じ知能を有し、部位が存在する。
　ぶっちゃけ、同悪意だとホラーのが強くしやすいのはナイショだ。

・ネクロマンサー
　ドールを創りし狂気の芸術家。厳密にはGMであるNCとは違う。
　正体はシナリオによって様々だが、ドール達の旅の終着点にふさわしい存在である。

・追加パーツ
　サプリメント「箱庭の物語」「歪曲の舞踏」を導入すると追加されるパーツ。
　手駒に力と選択肢、それとドール達にさらなる悪意を与えるはずだ。

・増援
　手駒専用の効果で、対象エリアに指定された手駒を現カウント-1で出現させる。
　注意として、「手駒を減らす」記述がある場合で
 　実際レギオンが足りなかった場合、増援は現れないしコストだけかかる。

・精神攻撃
　手駒専用の効果で、ドールに攻撃が命中した場合点数分狂気点を追加させる。
　ジャッジによる出目操作は可能だが、ダメージではないので防御不可能。
　大成功による追加ダメージは無いが、大失敗した際の自爆もない。

・オリジナル手駒の作成
　手駒にはそれぞれ「基本体」という悪意がオトクなセットが存在する。
　ただし悪意の端数が発生した場合、切り上げとなってしまうので注意。
　例：悪意9.5→実悪意10

・公式シナリオ手駒
　公式のシナリオには専用の手駒が存在するが、ネタバレは極力控え
　あくまでもデータのみでの解説をする。

・カスタム案
　先に言うが、手駒は戦闘力だけが全てではない。オリジナル手駒を作る際に
　参考になるかもしれない独断と偏見の案を、各手駒に記載した。

『サヴァント』

（ルールブック P134～135）
（箱庭の物語 P78.107）
（歪曲の舞踏 P50）
（最果の戯曲 P42）

手駒で唯一明確な知性と自我を持つ、ドールと対等の敵。
以下の特徴を持つ。（ルールブック P127）

『サヴァントの作成』

（ルールブック P139）

ドールよりも自由に作れる。作成する場合以下の特徴を持つ。

『悪意6』

・「ヒルコ」

（追加手駒 箱庭の物語 P78）

なかなかのプリケツとまだ艶がありそうな髪の、栄養状況がよさそうなサヴァント。
公式では最も低い悪意のサヴァントながらも、「庇う」方面に特化しており、
下手な女王を名乗ったりする、どこぞの高悪意サヴァントより優秀。

「うで」と「埋込フックの」記述がバグっていて、
エラッタにより修正されている。

サヴァントでは起爆させにくい「トラウマスイッチ」を所持するが、
変則的な防御マニューバの「だるま」を持つので、発動させやすい。

「めだま」が無い分行動値は8と遅いが、元々庇う役なので必要なく、
受けたダメージは基本パーツで受け、「肉の宴」で修復しよう。
そんな感じなので攻撃性能は皆無。期待はしないようにしようね。

よくまとまった手駒なので、カスタムする場合はパーツを追加する方面が望ましい。
「はらわた」や「かた」を交換したいだろうが、基本パーツから外れると
「肉の宴」ができなくなる点には注意しよう。

ただ他の手駒を庇うのもいいが、「なぜ」庇うのか理由をつけると途端にドラマとなる。
いずれにせよ、見た目通りの盲目の献身は物語のよいスパイスとなるはずだ。

・箱「マンティコア」

（追加手駒 箱庭の物語 P107）

公式FAQのゾンビクイーンが作った……という設定のサヴァント。
挿絵は存在せず、SDアイコンしかないため詳細のビジュアルは不明。
でもまぁ大体人面犬。お前そこは「けもみみ」であざとくしとけよ。

極限までパーツと悪意を削りつつも、行動値だけは確保しなんと12。
「ホッパー」と「けもあし」で機動力もあるが、それ以外が紙。
一応「うで」と「あし」はあるのでサヴァントっぽいことができるが、
ビジュアル重視なので攻撃面も「かぎづめ」と脆弱。
前衛ドールを相手にするのではなく、後衛の射撃ドールをわんわんしよう。

かなり切り詰められたアタッカーサヴァントなので、カスタム案は難しい。
「かぎづめ」を、掟破りの「スコップ」にするとか、
「ホッパー」を「よぶんなあたま」や「エンバーミング」にしてしまうとか。
「しんぞう」を「けもみみ」にするのも、定番のカスタムだ。

とはいえやはり人面犬。「けもみみ」「しっぽ」だろうが中々ヤバイビジュアル。
ドールの姉妹などを、「ハウンド」と一緒に出してあげよう。
悪意が低い分、数でカバーだ。

『悪意9』

・「ネメシス」

（ルールブック P134）
（エラッタで悪意8→9）

基本体に、ドールのような基本体にパーツを付けただけの超汎用型サヴァント。
そのままサンプルドールとして出せそうな、丁度いい強さ。

しかしルルブでは悪意8となっているが、本当は悪意9。
エラッタで修正済みだが、サバ読んでる。

ドールのような基本能力に加え、「庇う」と
他者限定の強力な支援「死人指揮」が使用できるのが特徴。
行動値も11と、早くもないが遅くもない。
攻撃は貧弱ながらも「肉切り包丁」と「二丁拳銃」の2つを併せ持つ。
「煉獄」でも「地獄」でもどちらでも配置可能なオールラウンダーだ。

しかし武装をベースにしている割には火力は貧弱なので、カスタムしたい所。
「はらわた」などを減らしつつ武器を「3レベル武装」にしてもいいし、
悪意1.5の補助系を入れてもいい。
「亡者の狂乱」で底力アピールや、「仕掛け罠」で汎用ジャッジも
兵士型アピールに丁度いい。

挿絵では軍服少女っぽいが、もちろん好きな見た目にしてもいいぞ。
フリフリおべべのお嬢さんが、レッグホルスターから二丁拳銃抜いたっていい。

『悪意10』

・「キメラ」

（ルールブック P134）

あはっ　あはっ　こんなになっちゃった……
変異アタッカー系サヴァント。アームカバーに首輪にTKBと見た目も攻めている。
「狂鬼」に「怪力」と、いかにもバロックな感じの火力も中々のもの。
ほぼ全身に攻撃手段を持ち、簡単には無力化できないしぶとさを持つ。

「よぶんなうで」の割り込みや、「不動」による転倒無効など、
それなりにテクニカルに動けるものの、
なまじ火力が半端に高く、近接な為集中砲火を受けやすい。

「やぶれひまく」の防御も一応あるが、行動値が11と決して早い方ではないので、
性能上「煉獄」配置は当然ではあるのだが、何かしらの護衛は必須。
攻められると弱い。強い生命力とは……？

とはいえ、実は割とパーツ構成自体はまとまっているため、
悪意を維持したままカスタムするとなると、より尖った性能になる。
「にくむち」の入れると強力になるが、悪意1.5なので
「はらわた」や、「不動」など、なにかしらの防御を捨てなければならない。

「狂鬼」と「怪力」があるため、割と「あご」の攻撃は実用的になる。
「はらわた」を「こぶし」にし、ゴシックの「引き裂き」を追加すると
強化パーツに勝る攻撃となる。

NCとしては、こういった異形なサヴァントに限ってまともな性格にしてあげたくなる。
なぜかって？ドール達と見比べ、自分の姿に嫉妬や絶望してほしいからだ。
なっちゃったからには　もう……ネ……

・「バルキリー」

（ルールブック P135）

全公式手駒の中で最速の、行動値14を叩き出す改造系サヴァント。
殆どのドールすら追いつけない神速……ではあるのだが、
それ以外はぶっちゃけイマイチな性能。明らかに見えているはずなのに
TKBも確認できないバグが発生している。

攻撃手段は「レーザービーム」と、切断が発生する対ドールにはいいのだが、
それ以外が微妙に噛み合ってなかったりする。
正直「突進」はそもそもが産廃めいているし、
「けもあし」である「ホバー」も別に移動しないためフヨウラ！

運用としては、特殊なギミックがある舞台で運用するか、
もしくは「奈落」からひたすらレーザー打ち放題の、やりたい砲台になるか、
はたまた、めちゃくちゃ移動しまくって突進するとか
高行動値自体は正義のため、使いみちはそこそこあったりなかったりする。

という訳でカスタム案も多い。
「突進」が死に気味なので外してしまい、「対戦車ライフル」や
「アームバイス」といった強力な3レベルパーツにしてしまうのがオススメ。
また、行動値の高さを活かして最速で発動させる「絶対歪曲」といった
「5カウント系マニューバ」も相性がよい。よいが……オラクルが……ネ……

ネクロニカってるとマヒしてしまうが、
「バルキリー」は、十分にネクロマンサーの悪意に満ちた造型である。
人間性たっぷりなのか、それとも心まで機械化されているのか。
人の姿を大きく外れた外見の彼女を、どういったキャラクターにするか、
NCの悪趣味の見せどころである。

・歪「オラクル」

（追加手駒 歪曲の舞踏 P50）

わりぃな最速はもう1人いた。同じく行動値14でゴリゴリのESP系。
行動値の上から放つ「絶対歪曲」と「緊急転移」で舞台を引っ掻き回す。
「空間抉り」という小技に加え、「知覚混乱」という切り札まで存在する
非常に鬱陶しい撹乱系サヴァントでもある。

「奈落」に配置し、攻撃されそうになったら「緊急転移」で逃げるといい。
遠距離から攻撃されるなら、「知覚混乱」で妨害しよう。
ハマると、どんな手駒よりも驚異となるだろう。全てはダイス神の思いのまま
実は真っ当な移動手段がなく、その脚はやせ細り何の意味も持たない。かわいいね。

バルキリーより高い行動値を活かせる構成なので、デフォでも強いのだが
あえてカスタムするならば、より強力なカウント5系の
「具現する悪意」を導入するのもいいだろう。
射程を無視しつつドールへの事実上の全体攻撃、かつコスト4なので
1ターンに複数回の攻撃が可能かもしれない。
ただし悪意は3とかなりヘビィなパーツなので、多くを犠牲にする必要がある。

頭部に突き刺さっている鉄筋が、右目からこんにちわしているすごい見た目。
半ば狂い暴走しているらしいので、実験の哀れな犠牲者という体がふさわしい。
会話が通じるか否か、それはNCのさじ加減次第だろう。

『悪意12』

・最「ヒドラ」

（追加手駒 最果の戯曲 P42）
（エラッタで悪意9→13……と書いてあるが計算すると悪意12）

食虫植物風なおぞましい異形のサヴァント。
だが「最果の戯曲」の中でも特に誤植がひどく、データがメチャクチャ。
長い腕が3本も存在したり、かたが2つある上にコスト3とデタラメ。

そしてなんとエラッタですら悪意をミスってる。そんなとこまで異形にすんな
悪意9→12、最大行動値9→12と誤植があまりにもヒドぉラ……
あまりにもぐちゃぐちゃなので、訂正したパーツ構成を記載する。
変更されているパーツ名称は、変更前のパーツ名にしている。

全然違うじゃねーか！！！！！！
ちょっとえっちな見た目してるからって許されざるぞ！！！！

性能自体はキメラのコンパチに近いが、「にくへび」を「狂鬼」で出目+1し
それを「長い腕」でレンジ0～1で振り回すためかなりの脅威。
似た感じの防御系として、「だるま」や「肉の宴」があるが、
宴会を開ける状況は、昨今の情勢を鑑みるにあまりないかもしれない。

攻撃方面か、再生方面かでカスタム案は分かれる。
個性をそれなりに投げ捨てるが、「肉の宴」を捨て「怪力」にし、
全攻撃を、「レンジ0～1のダメージ+1」に
してしまうほうが、強いかも知れない。

バトルパートでも移動力に乏しい性能なので、
アドベンチャーパートでは、待ち構えるスタイルが有効。
あるいは、ジャングルなどの立体的な構造の上空から
触手を活かして移動してくる、というのもアリだ。

『悪意14』

・「ゾンビクイーン」

（ルールブック P135）

へぇい
突然ですが、皆さんはこちらのサヴァント
「ゾンビクイーン選ばれし捨て駒」をご存知でしょうか。

『この「ゾンビクイーン」は、悪意14の行動値13という選ばれし手駒。
　レギオンを使役し、増援やホラー生成まで行える。』
という、売り文句ですが、

実際には、パーツが多少多いだけでさほど強力ではなく、
また肝心のレギオン使役も、コストが重すぎて時間稼ぎ程度にしかならないという

ネクロニカ発売当初から今まで、高悪意サヴァントの面汚しを譲らない
伝説のクソザコイキリメスガキです。

一応、「煉獄」に女王自ら出陣し、「エンバーミング」連打すれば
それなりに仕事ができますが、それ「ドラッグイーター」
いやいや、ゾンビクイーンはサヴァントなので防御力はホラーより高く、
なによりレギオンバリアこと「屍肉の盾」で倒されにくいんですよ。
でも普通に悪意14の分の手駒置いたほうが強　すまんかった。
やっぱつれぇわ。

相当がんばらなくても強い方法を思いつくか、またはドールとNCの両方から
わからせられる以外の使い道を、ご存じの方が教えてくださったら
再審査したく思うので、他の記事も、よろしやす！

『悪意15』

・「ドール」

ネクロマンサーが創りし最高傑作。かわいらしいデザインや、
極めて合理的な殺意の塊など、様々な種類が存在しているが
どれも共通して、明確な自我と意思を持つ。

彼女らは、ネクロマンサーの一方的な寵愛を注がれる被害者でもあるが
中には自らをドールと同じ造型にし、記憶を封印した上でドール面をする
イカレマンサーもいるらしい。それが仮に懺悔であったとしても、己の業は拭えないのにね

正体は、プレイヤー達の「初期ドール」である。悪意たっか！
3レベル強化パーツを、1つ取得したと仮定して悪意換算すると
なんと「ゾンビクイーン」以上になるのだ。（悪意14.5）
当然、全体攻撃やゾンビボム、特化スキルを取得したら更に上昇する。

ネクロニカは世界設定上、同キャラのミラーマッチがやりやすい。
とはいえ、手駒で使用できない禁止マニューバもあるし、
ドール側のスキルは、手駒だと「パーツ」になってしまうので
似た手駒を用意することはできるが、完全に同じ条件にはならない。
その辺は注意してほしいが、悪意の参考までに。

ネクロマンサーの自業自得とはいえ、こんなのが徒党を組んでやってくるのだ。
そりゃつえぇでしょ

サヴァント 総評

唯一ドールと対話可能な存在なので、様々なドラマを生むだろう。
荒廃した世界では貴重な、ドールの敵ながらも未練の対象にもなりうる存在なのだ。

また、ドールらと同じく少女の姿をしたサヴァントたちが
ネクロマンサーに如何な扱いを受けるかも、見せ場となっている。
売られ貪られ犯され使い捨て
穢され嬲られ壊され狂え
そんな哀れな末路は、様々なモチベーションとなるだろう。

とはいえ主役はあくまでもドール達。どんな設定を盛り込むも自由だが
ドールが中心であることは、努々忘るる事なかれ。

さぁ、悪意で創りあげようではないか。敬虔なる信奉者と、玩具たる舞台を。